神が宿る小さきもの/食と祈り

本日、1月15日は小正月。
小豆粥を食べて邪気を祓い、五穀豊穣と家内安全を祈る日です。
食べ物に対して、「祈り」という精神活動が切っても切り離せないのが和食であり、日本の文化。

ところで、1月7日までを松の内としたのは明治に入ってからで、実は日本古来の伝統ではありません。
本来は15日までをお正月としていました。

旧暦では、小正月は必ず満月でした。
かつての日本人は満月に特別な力が込められていると考えて、邪気を祓う赤い色の小豆を、神聖なお米と共に食し、祈りを捧げました。

食と祈り。
お正月には、一年の実りと幸福をもたらす穀物神である”年神様”が門松を目指して各家を訪れ、供えられた鏡餅に宿ります。
お正月が過ぎ、その鏡餅を食べて神様を体内に入れる。
何か霊的な感じがしますが、古代の人々は万物に神が宿ることを知っていました。
食べ物に宿る神とは、すなわち微生物。
もしかしたら、未だ人間が知らない存在かもしれません(マイクロバイオームの研究もまだ始まったばかりで科学では殆ど解明されてない)。

古代の人々は、現代の我々が科学と呼んで信奉しているものを遥かに超える「智」に領有されていました。

お米は日本を象徴する存在。
瑞穂の国=日本の神様は即ち穀物神であり、天皇は穀物王として現代でも祭祀を行います。

玄米の成分表を調べてみればわかりますが、米はスーパーフードです。
豆類も然り。
たねは命。
基本的に日本人は米と豆を食べていれば、何もしなくても間違いなく健康なはず。

なのに、これほど医学が発達し、これほど健康に気をつかっている現代の私達は、一体なぜこれほど病に苦しんでいるのでしょうか?
二人に一人がガンに罹る時代?
そんな情報を国が積極的に流し、病気であることがある種当たり前であるように私達は洗脳されてしまっています。
病院に通い、大量の医薬品を服用すること。それが当たり前のこととして。

食べ物に対して、私達日本人は「いただきます」と言います。
命を頂くことに対しての感謝として。
薬を飲む時にはいただきますとは言いませんね。
非常な場合を除き、日常的に口に入れるものは必ず「いただきます」と自然に口から出るものであるべきなのです。

この美しい色をした豆は、前川金時。
北海道の小さな農家さんが細々と作っている在来種の豆です。
そんな名前、殆どの人は聞いたことありませんよね?
買う人がいなければ、農家さんもやっていけないので作りません。
そうやって毎年、たくさんの在来種がこの世から消滅していくのです。

日本すごい!
愛国精神を大切に!

と本当に思うのであれば、何よりも日本の食を守ること。
食べ物が健全な体を作り、健全な体が健全な精神を培うのです。
かつての日本人が民族として優れていたとすれば、それは自然に対して畏敬と謙虚な心を抱いていたからに他なりません。

先月末に発効されたTPPは、確実にこれらの在来種を消滅させ、日本の農業を破壊していきます。
TPPをゴリ押しした政府を支持しているのは、他ならぬ多くの国民です。

私達は自業自得としても、子ども達や子々孫々にどうやって責任が取れますか?