見返りを求めず、ひたすら与え続けること

美しいにんにくのリース。

生産者は、養鶏家の檀上貴史さん。

大量生産のために工業品と化した食肉、卵、乳製品。

大量生産のために工業品と化した食肉、卵、乳製品。

 

神奈川県小田原で「人間及び経済都合ではなく、鶏都合で飼育する」というポリシーを掲げて養鶏を営み、我が子のように可愛がっているニワトリ達の餌も自分で作り(人間だって我が子にはできる限り手作りのご飯を食べさせたいと思ってますよね)、養鶏と同時進行で様々な作物を栽培して地球の循環と多様性を守り続ける、地球防衛隊のお一人です。

http://niwatori88.com/profile.html

 

若き養鶏家、檀上貴史さんの大切な有精卵とは。

  • 放し飼い・平飼い。
  • 抗生物質・薬剤を使わない。
  • 輸入飼料・メーカー配合飼料を与えない。

市場に出回る卵でこの基準を満たす卵は、今の日本ではまず99.9%存在しない。
そしてそれ以上に大切なのは、檀上さんの次の理念です:

「アニマルウェルフェア(5つの自由)の考えに基づき、人間及び経済都合ではなく、鶏都合で飼育する。」

作る人も食べる人も全ての人がこの思想を持っていれば、いくら人間が増えても地球がここまで荒廃することはなかった。

黄身の色が濃い卵が良い卵?
いやいや違います。
濃い色の卵を求める我々消費者の消費行動が、造り手をして餌に着色料を混入させたりするのです。

檀上さんの卵は10個入りで1500円と一般の卵に比べたら非常に高額。
それでも欲しい人は沢山いて、しかも大量生産ではないからなかなか手に入らない。

今のところ檀上さんはちっとも儲かっている様子がない(多分)。

自然に寄り添った農業をして商売が成立しないのならば、それは社会の方がおかしいのだ(by 山田正彦元農林水産大臣)。

しかし今後、檀上さんのような養鶏家が消費者の意識を変えて、養鶏業界がやり方を変えるほどのムーブメントになれば、自然にも鶏にも人間にも幸福をもたらす養鶏はまたたく間に広がって、それはあるべき自然と人間社会の共生を実現させることだろう。

消費という行為がどれだけ社会に影響を及ぼしているか。
安いものばかり、見た目の良いものばかりを望んだ結果、色だけ濃くて栄養素の殆ど残っていない農薬漬けの野菜や抗生剤やホルモン剤入りの牛乳だけがスーパーに並び、土壌や河川や海を汚し、凄まじい自然破壊を引き起こした。

40年以上も前に経済学者のエルンスト・フリードリヒ・シューマッハーが説いた「仏教経済学」、すなわち「足るを知る」社会への転換。

欲望に根ざした飽くなき消費社会から脱し、節度ある成熟した社会への転換を今こそ私たち一人一人が取り組まないと、有限の地球資源は無限の人間の欲望に滅ぼされるがままです。

林道の落ち葉利用は、地域の清掃の支えに。

農家さんがお金を出して処理していた未利用の作物を引き取って、発酵飼料として鶏の餌に。

そして耕作放棄地には鶏糞を発酵させた土を入れ、小麦や大豆となど副産物をつくります。

ぐるぐる回って無駄がひとつもない。まさに循環。

地域が抱える様々な課題を、自分の養鶏にどのように組み込むかを考え、実践する。

そんな課題解決のひとつひとつが、壇上さんの鶏たちが生む卵につながっているのです。